企画屋の頭の中。

商品企画

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。7月ももう終わりだというのにまだ雨が降り止まないですね。梅雨が長期化がしていて、ジメッとしています。

さて、みなさんは「企画」という言葉にはどういうイメージをお持ちでしょうか? 何かを「企画する」というと、面白くて奇抜なモノをイメージされるのではないでしょうか? もちろん、そういう企画はインパクトがあって面白がられます。 今回は【企画屋の頭の中】ということで、企画の意味などを書いていきたいと思います。

「企画」とは?

企画という言葉の中には、面白いや奇抜などといった意味合いが込められている印象が強くあると思います。 たしかに、テレビ番組の新企画や書籍の出版企画では、面白さや独創性は重要な要素になりえますね。そういったモノが売れていくのはそのとおりだと思います。

ただ、商売の一環で企画を立てるのならば、考えるべきは「面白さ」ではなく「求められているか」どうかだと思います。相手が求めているものを提供してあげると「喜ばれます」よね。 その「喜ばれている」ことが企画ができあがった状態なのです。 企画書をいくら作ったところで、「面白いが、そういうのは求めていなかった」と言われてしまえば、それまでです。 視点として重要なのは面白さではなく、相手が求めているものかどうかなのです。

そのためには、まず相手を知る(リサーチ)こと。

企画立案では、必ず受け手がいます。 その受け手についてよく知ることが、企画において最も大切なことです。 では受け手について知るにはどうすればよいのか? まず第一にリサーチです。受け手について徹底的に調べる。相手が法人ならば、ホームページを調べたり、上場企業ならばIR資料などに目を通すのもよいでしょう。そして可能ならば、実際にヒアリングをする。このような形で、相手についての情報を集めることです。

資料の調査やヒアリングを行うとき、目的をもって行うことも重要。「この相手が抱えている本質的な課題は何だろうか?」「どんなことに悩みを感じていて、どうなりたいと思っているのだろうか?」など、テーマや課題に対して重要なポイントを選別するつもりで情報を集めてみましょう。そうすると、不要な情報に時間を使うのではなく、効果的な情報収集を行うことができます。 企画の第一段階では「ベースになる情報がなければ、アイデアなんて思いつくはずがない」ということを肝に命じておきましょう。

また、リサーチで十分な情報が得られないような環境であることも多々あります。 たとえば、会ったこともない人に企画を持っていかないといけないなど。 受け手について調べようもないような状態ならば、足りない情報は仮設を立てる(イメージング)に頼るしかありません。 「もし自分が、受け手の立場だったら、日々どんなことを感じているのだろうか?」そんなふうに考えてみることです。相手の気持ちがリアルに感じることができれば、そのなかから気付くことも多々あります。

常に相手視点で考える。

アイデアが出にくい時は、物事が狭い視野でしか見れていないことがよくあります。 たとえば売上アップのための販売促進企画を考えないといけないというときに「どうすれば、もっと売れるだろうか?」と考えてしまっている状態。

そんなとき、ふと「お客さんの立場でいうと、何を求めているのだろうか?」と、自分視点から相手視点に移ってみた瞬間、アイデアが降ってくる。そういうことが起こり得ます。

ヒアリングリストのストックを持っておく。

相手が求めていることをキャッチするのは、相応のヒアリング能力が求められます。 このヒアリング能力とは、いわゆる質問の力であります。 「この相手が抱えている本質的な課題は何だろうか?」と考えながらリサーチしたり、「もし自分が、受け手の立場だったら、日々どんなことを感じているのだろうか?」と考えながらイメージの世界に浸ったりする。 あるいは、「メリットについてばかり考えていたが、デメリットを減らすという視点ではどうだろうか?」など、視点を変えるための質問を自分にしてみる。 この質問の力を高めることで、ニーズを正確にキャッチする力が備わり、質の良い企画立案ができるようになります。

質問されることで発想がわき、アイデアが促進される。 質問の威力は強力です。ヒアリングリストを事前にリストアップしてストック最初から質問のリストをつくっておき、必要な際にそれを参照するというのはおすすめです。

例えば、以下のようなリスト等があります。

  • 相手の「現状」はどんな状態なのか?
  • 「求めている・困っている」ことは何なのか?
  • 今使っている「他のサービス」は何か?
  • なぜそのサービスを利用しようと思ったのか?
  • そのサービスを利用して良かったこと、解決してくれたことは何か?
  • 相手側が「私から期待することは何か?」
  • どういう「状態であれば、私と受け手の双方にとってベストか?」
  • 相手側の「予算が無制限だとしたら、私はどんな提案をするか?」

まずはアイデアの種を、そしてフィードバックを受けて、改良する。

アイデアが出にくくなる考え方の1つとして「最初から、最高のアイデアを形にしなくては」という思いがあるように感じます。 こういう完璧主義の考え方をしてしまうと、せっかく何かアイデアが閃いたとしても「いやいや、こういうところがまだ十分でない。大したアイデアではない」と否定してしまいます。いわゆる減点主義的な考え方になってしまいます。

そうではなく「閃いたアイデアの種を、最高のものに育て上げていく」という考え方をしてみた方が効率的です。

こうした考え方をプロトタイプモデルと表現します。 例えば、メーカーが商品をつくる際、問題点を洗い出すためにプロトタイプ(試作品)をつくります。 まずは市場に出してから、課題を発見して(フィードバック)、修正・改良を加えて完成品に仕立てていくのです。

企画はプレゼント。

企画をする、ということは相手をいかに喜ばすか、ということです。 相手が喜んでいないのは企画が失敗している状態なのです。

例えば、恋人との記念日に相手を喜ばしてあげようと何か計画することも「企画」です。 他にも相手の誕生日に相手が喜んでくれそうなモノを考えてプレゼントすることも「企画」の一部です。  もしくは、この企画こそが本質的なのかもしれません。

企画ができる、というのは仕事だけに限らず、生きていく中で廃ることのない本質的なスキルだと思うんです。 テクニカル的なスキルを高めることも必要ですが、本質的な考えを養うことも重要なのではないでしょうか。


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adcharm

運用型広告のフリーランス/リスティング広告メイン。大手広告代理店のプランナーを経て転職。WEBマーケティング業務・商品企画及び販売促進、インハウス型のWebマーケティグを担当。現在は運用型広告を生業として、デザイン業やライティング業を受託。併行して、メディア運営をしながら小商いライフを体現中。

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