月77万円を失った、Webマーケターの顛末。第一部

独立

これはフリーランスとして活動し始めて、
月給77万円までいった男が突如仕事がなくなるまでの顛末をまとめたものである。

ぜひ、フリーランスをはじめようとしている方、検討している方に読んでもらいたい。
細かい心情箇所もなるべく記載しているので、気になるところを読んでもらえればと思っている。

まずは事の始まりから書いていこう。

まずは副業としてスタート

「リスティング広告の運用できたよね?」

2019年7月頃に大学時代の先輩から仕事のお誘いを受けた。

大学時代のサークルで知り合った人たちとサウナ会を開催していて、その際の話である。
その人は、とある化粧品メーカーの事業部長をしていて、人事などの裁量権を持っていた。

「はい、運用のブランクがありますが」

大学卒業後、新卒でインターネット広告の運用プランナーとしてキャリアを積んでいたが、代理店出身あるあるだと思うが、途中で事業会社に転職をした。運用業務は代理店に代行していて、あがってくるExcelのレポートを受け取り数値を追ったりしていた。
なので、実際の管理画面を叩くことや入稿業務はしておらず、その他の業務にリソースを割いていたこともあり、Google広告等のアップデート情報がおざなりになってしまっていたのが正直なところだ。

「手伝って欲しい仕事があるんだ」

事業部長である彼はそう誘ってくれた。働き方大変革による副業の大ブームのこの時代に、乗らぬわけにはいかないこのチャンス、少し不安はあったものの二つ返事で承諾をし、私の副業そしてフリーランスへの道が始まった。

リスティング広告のブランク回復

前述した通り、リスティング広告の運用には数年のブランクがあった。

運用していない時期に何をしていたかというと、事業会社での商品企画や運用そしてオフラインのプロモーション企画などをしていた。
比較的ニッチなマーケットであったため、斬新かつハイテクノロジーを活用した派手さはなく、数年前の手法の枠売ビジネスを展開していた。

オフラインプロモーションではリアルイベントの集客などをしており、主に来客数に応じた成果報酬で集客をしてくれるパートナーと連携をして、イベントの成功を導く役目を担っていた。面白かったのはWeb広告と違って、CV(コンバージョン)が来場者になるので獲得数をリアルに感じられるのは良かった。

そうして、本業と併行して副業でリスティング広告の運用をするようになるわけだが、直近のアップデート情報など追いついておらず、広告の仕様やフォーマット・機械学習についてなど自分で運用していた頃と比べてだいぶ進化していた。

運用の本質は変わっていないと思うのだが、レスポンシブがどうだ入札戦略がどうだマッチタイプがどうだ、と細かい仕様変更で最初の頃は情報のキャッチアップをしつつ、ブランクの回復に努めた。

会社を辞めて、本格的にフリーランスへ

副業の形態で参画させていただいてから約半年くらい経った頃、ある程度この形で生きていけそうだと感じ始めたので、思い立って会社を辞めることにした。

フリーランスという働き方にはずっと憧れもあったし、時代も時代で副業・業務委託ブームでもあったのである程度のタスクは媒体など登録すれば困ることはないだろうと思ったし、なにより仕事のもらい口があった。

円満退職したかったので、しっかりと上司にも意図を伝えて引き継ぎもして気持ちよく去ることができた。思ったが吉日で周りに迷惑を掛けて辞めていく人もいるが、人との繋がりはかけがえのないものなので自分主体で行動してしまうのはおすすめしない。

今でも前職の人から飲みに誘われることもあるし、それで繋がって仕事ももらうこともある。フリーランスにとって繋がりは大事です。

そうして、2020年2月頃に会社を辞めて、本格的にフリーランスになったのだ。

業務の追加依頼要請

月日が経ち、リスティング広告の運用にも手応えを感じはじめた頃、先輩からチャットが来る。

「運用以外にもリソース提供できるかな?」

ここでいうリソース提供が実は何かよく理解していなかったのだが、運用以外の仕事にも興味があったのと求めてくれる人には力になりたい欲求から、承諾をした。

「はい、可能です」

働く上で前向きな姿勢というのは時に大きく人生を左右すると思っていて、やるかやらないかの状況におかれたらまずはやる、という判断をしたほうがよいと考えている。
やってみて難しい・苦手・無理であるなら辞めるよう動けばよくて、まだそう思わない状況なのであればやってみる価値は大いにある。行動に価値があるわけだ。

で、追加されたのはブリッジLPの改善業務。ブリッジLPとは、一般的には広告のランディングページで、ここでは商品理解を高める記事LPを指す。

ディスプレイ広告なんかでは、ユーザーは他のことをしているとき、例えばブログやニュースを読んでいるときに当たる広告になるので、ふとした瞬間に興味を持ったバナーをクリックしてページ遷移するわけだが、大半が思ったのと違ったりして離脱する。広告の商品やサービスに興味がありページに訪問した人でさえ、実際のところ商品理解が追いついておらず離脱してしまっている。

記事LPは興味がある人に対して商品理解を高め、お得感を訴求し、購入までリードしてあげることで購入率を高める施策。衝動買いを促すもので、類似商品が多数ある場合などに有効的だ。

その他運用媒体の追加、そして月収UP

年収がガクンとあがりはじめたのがリスティング以外の広告媒体を運用し始めてからである。
フリーランス求人をみていても、リスティング広告の運用とブリッジLPの改善業務はセットで求めるところが多く、例に漏れず自分もセットで運用をしていたわけであるが、その他の広告媒体が追加されてから月給が爆裂にあがった。

追加された媒体はFacebook(Instagram)広告とLINE広告、Google・Yahoo!ディスプレイ広告の複数媒体が追加。これら広告はディスプレイの王道媒体であり、昨今非常に需要が高まっている。

なぜこれらの媒体が追加されることで年収があがったのか?
それは高い専門知識とリソース確保が必要になるからである。

ディスプレイ広告を扱う上で重要になってくるのがクリエイティブになるわけだが、クリエイティブ一つで効果が大きく変わるとされ実施するクリエイティブ数が初期段階では非常に重要になってくる。
当たりクリエイティブという、いわゆるユーザーの反応が良いクリエイティブが早期に見つかれば、そのクリエイティブを使って成果を伸ばしていけば良いのだが、そう簡単に当たりクリエイティブの発掘ができないのが実態だ。

クリエイティブの良し悪しの判断は3,4時間では判断していたと思うし、コストを2,3000円消化して採算の見合うCPM・CPCにならなかったクリエイティブは外れとみなし、早々に次のクリエイティブを検証していた。

Facebook広告では初動の動きで学習の行方が変わるため、配信初動ではひたすら管理画面と向き合って動きをウォッチしていたものだ。

こうして、日々のFacebook運用やLINE、リスティング運用および記事のLPOなどをすることによって、月給が77万円まで跳ね上がったのだ。

フリーランス1年目にして大躍進だった。

だが、ここから次第にクライアントとの関係性が乱れ始めることになる‥。
次回は「突然解雇?フリーランスから無職へ」を書いていこうと思う。

独立
adcharm

運用型広告のフリーランス/リスティング広告メイン。大手広告代理店のプランナーを経て転職。WEBマーケティング業務・商品企画及び販売促進、インハウス型のWebマーケティグを担当。現在は運用型広告を生業として、デザイン業やライティング業を受託。併行して、メディア運営をしながら小商いライフを体現中。

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